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タロットと四元素(天使・鷲・牛・獅子) ―キリスト教― [タロット]

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(ニコラ・コンヴェル社版マルセイユタロットの「世界」)

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(ウェイト版の「運命の輪」)
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(ウェイト版の「世界」)

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(トート・タロットの「全宇宙」)

この四隅に描かれた、人(または天使)・鷲・牛・獅子はそれぞれ風・水・地・火の四元素を表すことは、タロットをされている方ならご存知のことだと思います。


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これらのシンボルはキリストとケルビムを描いたイコンにも見られます。
※「イコン」とは聖書・天使・聖人などにおける重要事項を描いた絵画のことで、主に正教会で見られます。
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「その顔は人間のようであり、四つとも右に獅子の顔、左に牛の顔、そして、四つとも後ろには鷲の顔を持っていた。」
エゼキエル書1:10


ただし、人・鷲・牛・獅子のキリスト教に由来する意味はこれだけではありません。

福音書記者たち
福音書記者というよりはエヴァンゲリストと言った方がピンとくるでしょうか。
聖書を読んだことのある方なら、ご存知かと思いますが、新約聖書の最初に出てくる4つの福音書の作者、マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネです。

マタイ
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マタイのシンボルは天使。
matthewangel.jpg
マタイによる福音書は、ヨハネの夢に現れた天使のお話から始まるからです。


マルコ
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マルコのシンボルはライオン
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マルコによる福音書の冒頭は、荒野で教えを説くバプテスマのヨハネの部分から始まるのですが、その荒々しさからだと言われています。


ルカ
luke.jpg
ルカのシンボルは牛。
lukeox.jpg
ルカによる福音書はバプテスマのヨハネの父・ザカリアの話から始まります。高齢の彼はガブリエルによって妻が妊娠することを知らされます。また、口がきけなくなるという受難も…。牛には「
犠牲」という意味もあります。


ヨハネ
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ヨハネのシンボルは鷲。
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ヨハネによる福音書はあまりにも神秘的で、まるで天国のことを描いているようだったからです。また、ヨハネはあまり長く地上にはいなかったという説もあります。


キリストの生涯
さらに、この4つの生き物をキリストの生涯になぞらえてみましょう。
これは諸説あるのですが、人は人としてこの世に生を受けたキリスト、獅子はイスラエルの王として、また世界の王としてのキリスト、犠牲を表す牛は文字通り十字架で犠牲になったキリスト、そして天を舞う鷲はキリストの昇天を表していると言われています。
また、福音書になぞらえて、マタイはキリストを王(獅子)として描き、マルコは犠牲(牛)として、ルカは罪なき人(天使)として、ヨハネは神の子(鷲)として描いたとも言われています。
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ひねもす

Tarot-Readerさん、こんにちは。
いつもブログでお世話になっています、ひねもすです。

以前、「宇宙=日+月+世界(四大元素)」という図式があることを教えて頂き、ありがとうございました。また今回は、その四大元素に「風=人(天使)、水=鷲、地=牛、火=獅子」という意味があることを学びました。知らない者にも分かりやすく、記事にまとめて下さって、感謝いたします。福音書の記述も興味深いです。

ケルビムの絵も、はじめて見ました。ケルビムという語またはそれの表現は、記事に引用された「エゼキエル書」のほかには、聖書自体には、「創世記」や「ヘブライ人への手紙」など、ほんの数えるほどしかないようですが(それが私には前々から不思議だったのですが^^;)、こうして見ると有名な存在なのですね。

「世界」(マルセイユ版とウェイト版)と「全宇宙」(トート版)、「運命の輪」(ウェイト版)のそれぞれの四隅に、「人(天使)と鷲と牛と獅子」が描き込まれているのは、四大元素(世界)だからなのですね。そのように意匠の「意味」が分かると、とても嬉しいです。

ところで、マルセイユ版とウェイト版の「世界」の真ん中にいる女性は、シロート目にはフォルトゥーナ(?)に見えなくもない(体の布と手の錫でそう思えてしまう)のですが、どうなのでしょうか…?

#また、トート版の「全宇宙」では、布の先が「蛇の頭」に、棒(?)の先が「光る目」になっていますね。これは…(世界+あと二つで宇宙になるところの)「月」と「太陽」でしょうか? あるいは以前教えて頂いた、エメラルド・タブレットの「上にあるものは下にあるもののごとく、下にあるものは上にあるもののごとく」みたいなモチーフなのでしょうか。

自分でも調べてみたところ、うまく確証が持てず、「餅は餅屋」、「TarotはTarot-Readerさん」でお訊ねいたします…(_--_)。これにも、きっと様々な解釈や伝統的な含みが持たされているのでしょうね。

#以前、フォルトゥーナの絵を探していた時には、その女神の手にしているものが車輪ではなくて、「棒、錫」や「宝珠」だったことが謎でした。それで一つには、珠の上に十字を乗せた宝珠が○+=⊕(例の島津の家紋みたいな記号)で、地球(の統治権)を象徴しているということを最近になって聞きかじりました。それでまた、もしかしたら…「世界」の真ん中にいる女性がフォルトゥーナ? と妄想した次第です(^^;)。
by ひねもす (2012-09-17 11:37) 

Tarot-Reader

ひねもすさん、コメントありがとうございます。
こちらこそ、いつもブログでお世話になっておりますm(_ _)m

今回の記事は、あくまでキリスト教という側面から、タロットのシンボルをとらえたもので、占星術や錬金術の側から見れば、また別のとらえ方ができます。これも後々記事にしたいな~と思っています(あくまで希望)。

しかし、いつもながらするどいツッコミですね(^_^;)
その辺のタロット本でちょっとタロットをかじっただけの人よりよほど核心をついてらっしゃる…。

>ケルビムという語またはそれの表現は、記事に引用された「エゼキエル書」のほかには、聖書自体には、「創世記」や「ヘブライ人への手紙」など、ほんの数えるほどしかないようですが(それが私には前々から不思議だったのですが^^;)、こうして見ると有名な存在なのですね。

これは、あくまで憶測なのですが、古代バビロニア(メソポタミアとか?)の神話に出てくる、顔が人間で体が牛で有翼のKarabuとかKirubuとか呼ばれている生き物の名残ではないかと思っています。

>これにも、きっと様々な解釈や伝統的な含みが持たされているのでしょうね。

おっしゃる通り、タロットの制作者などの意向により様々です。特にトートは他のカードとはまた別のモチーフですし。詳しいことは、またそのうち、絵画などを用いて記事にしたいと思います。

>トート版の「全宇宙」では、布の先が「蛇の頭」に、棒(?)の先が「光る目」になっていますね。

トートタロットの「全宇宙」については、よろしければ、同じくトートタロットのXVIの「塔」の絵も御覧ください。同じモチーフが描かれています。
またちゃんと記事にしたいと思っていますので。

>⊕(例の島津の家紋みたいな記号)で、地球(の統治権)を象徴しているということを最近になって聞きかじりました。

またしても鋭いツッコミ!錬金術では、⊕は地球を表すマークです。太陽の中に四元素で地球。

>もしかしたら…「世界」の真ん中にいる女性がフォルトゥーナ? と妄想した次第です(^^;)。

残念ながら、手元の文献に「世界」のカードの女性がフォルトゥーナと書いているものはありませんでしたが、近い所で、彼女をAnima Mundi(「世界霊魂」とか「宇宙霊魂」とか訳されていますが、もっといい翻訳はなかったのか、と。)としているものがありました。
これもまた抽象的な表現で、なかなかとらえにくいものですが、自分の中にある第六感や直感的なもので、根拠などはないけどこうなんじゃないかな、と思えるような何か。それを「自分の理想の女性像」として描いたものではないかと。
また、このAnima Mundiは本人と共に変化(成長?)するようです。
…すみません、うまく説明できていませんが、ソクラテスの言う「ダイモーン」のようなものでしょうか。(違ってたらすみません。あくまで私の解釈です)

そういう意味では、「世界」に描かれている女性はある意味、自分を導いてくれるフォルトゥーナと言えるかもしれません。
by Tarot-Reader (2012-09-18 00:41) 

ひねもす

ひねもすです。Tarot-Readerさん、詳細なお返事を有難うございました。御礼が遅くなって申し訳ありません。

>詳しいことは、またそのうち、絵画などを用いて記事にしたいと思います。

ぜひ御記事を楽しみにしております。また 「塔」の絵も確認いたしました。ご教示下さったことで、いっそう興味深くなりました。

>残念ながら、手元の文献に「世界」のカードの女性がフォルトゥーナと書いているものはありませんでしたが、近い所で、彼女をAnima Mundi(「世界霊魂」とか「宇宙霊魂」とか訳されています。

こういう文献に即した訂正が、私にはとても有り難いです。すぐ空想に走ってしまうもので…(^^;)
#文献に即してというのは、本当にどの世界どの学問でも基本だなあと思います。

>Anima Mundiは本人と共に変化(成長?)するようです。
理想が本人とともに成長するというのは、なるほど面白いなあと思いました。自分だけでなく、お互いに高め合えるという視点が。理想との「関係」もまた、成長していくのでしょうね。
by ひねもす (2012-09-21 19:59) 

Tarot-Reader

ひねもすさん、こちらこそ、ご丁寧にありがとうございます。

>こういう文献に即した訂正が、私にはとても有り難いです。すぐ空想に走ってしまうもので…(^^;)

そういう仮説を立てて研究するのも楽しいですよね。
あくまで、私の手元にある文献には…ということですので、もしかしたら他の文献にはそう書いてあるかもしれませんし。

>#文献に即してというのは、本当にどの世界どの学問でも基本だなあと思います。

本当におっしゃる通りだと思います。
美輪明宏さんと斎藤孝さんが書いた「人生讃歌」に「基本を身につけてこそ自由になれる」と書かれていましたが、本当にその通りだと思います。
舞踊だろうが華道や茶道だろうが、どの世界にも、基本の「型」というものがあります。
「守・破・離」という言葉がありますが、まず基本の型を徹底的に守り、そして初めてその殻を破り、そこから離れ独自のものを編み出していく…と言われています。
タロットもしかりで、タロットのベースとなっている聖書やカバラ、ギリシャ・ローマ神話、北欧神話、アーサー王伝説他西洋の古典を繰り返し読むことが、タロットの基本の「型」だと思っています。
まぁ、日本でタロットをしている人の中には「このカードの正位置の意味は…」と意味を丸暗記しただけで占いをしていますが(-m-;)

>理想が本人とともに成長するというのは、なるほど面白いなあと思いました。

Anima Mundiについて私が思うことがもう一つ。
文学に出てくる主人公を導くヒロインなんかはまさにAnima Mundiではないでしょうか。
「リア王」に出てくるコーデリアとかジッドの「狭き門」のアリサとか。
あと、「コナン」のオープニングで言ってる「事件が全部男だとすると、見えない謎は女かな」。
その「女(謎)」を追いかけて推理していくのもある意味Anima Mundi…?

by Tarot-Reader (2012-09-23 18:26) 

マイン

タロットの四元素は福音書にも関係があるんですね。
イコンのカードが新しく欲しいんですが、買おうかどうか思案中です^^;。
by マイン (2012-10-29 16:48) 

Tarot-Reader

>タロットの四元素は福音書にも関係があるんですね。

16~18世紀ごろまでに作られたタロットはだいたい聖書をモチーフにしていると言われています。

>イコンのカードが新しく欲しいんですが、買おうかどうか思案中です^^;。

そんなカードもあるんですか。まぁ、私はロシア正教ではないので(^_^;)
by Tarot-Reader (2012-10-30 21:50) 

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