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私のプリニウス [文学]

http://d.hatena.ne.jp/ophthalmos/20110211/1297358645
ophthalmosさんの「プリニウスの本のことなど」という記事を読んで、ある本を思い出しました。

それが澁澤龍彦の「私のプリニウス」[本]

私のプリニウス (河出文庫)

私のプリニウス (河出文庫)

  • 作者: 澁澤 龍彦
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 文庫


図書館で借りてきて、久しぶりに読みました。
それからこちら↓も借りました。

プリニウス博物誌 植物薬剤篇

プリニウス博物誌 植物薬剤篇

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 八坂書房
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本


残念ながら「植物編」は近くの図書館にはありませんでした[バッド(下向き矢印)]

さて、澁澤龍彦の「私のプリニウス」ですが…

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命売ります [文学]

先日、ポプラ社から齋藤 智裕氏の「KAGEROU」[本]が発売され、テレビでそのあらすじが紹介されていたのですが、その時、ふと思い出したのは小学生の頃読んだ「命売ります」[本]という作品。
※「KAGEROU」は読んでいません。

初めてその作品に出合ったのは、どこかの喫茶店にあった古い雑誌。
「自分が生まれるより前の本だー」とやや感心しつつ手にとってパラパラめくっていくと、その中に小説が連載してありまして、ちょうど主人公の男がどこかの秘密組織から仕事の依頼を受けるというシーンが描かれていました。
ただ、読んでいる途中で、大人に取り上げられ、怒られたことを覚えています。
…雑誌は、確か「プレイボーイ」か何か、とにかく成人男性向けの本[キスマーク]だったと思います。

当時、私は「007シリーズ」や「スパイ大作戦」などのスパイ物が大好きで、スパイと名のつく物には何でも飛びついていました。
その頃は「007」はロジャー・ムーアがやっていましたが、私の中ではショーン・コネリーが最高のジェームズ・ボンドでした。図書館でよく本を借りて読んでいましたが、昭和40年代に出版された本で「〇〇七号」と書かれていました。あとジェラール・ド・ヴィリエの「SAS」シリーズも愛読していました。
当然、小学生には読めないような漢字もたくさん出てきましたが、飛ばしても話の流れに差しさわりがないものは飛ばし、分からなくてはストーリーも分からなくなるものは辞書で調べながら読んでいました。

すみません、話を戻します。
ある日、近くの古本屋によると、何とこの「命売ります」が50円で売られています。さっそく買って読みました。


ストーリーは、27歳の男性が人生を空しく感じ、自殺を試みるも失敗し、「命売ります。当方27歳。秘密は守ります」という広告を出すところから始まります。
広告を見て、やってくるさまざまな依頼人。
吸血鬼にギャングにスパイに…。
刹那的に生き、命というものに無頓着な間は、どんな依頼も難なくこなせていましたが、「まだ生きたい」という気持ちが生じると共に、さまざまな恐れや不安が押し寄せ…!!

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絶版になった本と古書 [文学]

「オズの魔法使い」を除く「オズ」のシリーズは絶版になってしまいましたが、「チポリーノ」は復刻したようです[わーい(嬉しい顔)]
http://d.hatena.ne.jp/nisuseteuryalus2/20101222/1293029357
Hinemos Amo!さまの記事より

私も早く「ハヤカワさん、ありがとう」と言いたいのですが、待っていても仕方ないので、AmazonでUsed[本]を買いあさっていました。しかし、状態が「良い」ものばかりではないので、他にどこかないかなと探していると、古書うさぎ堂さんにたどり着きました。

古書うさぎ堂さんのホームページ
http://usagido.net/

SFやファンタジーの文庫専門の古本屋さんです[わーい(嬉しい顔)]

さっそくAmazonにはなかったものを注文しました[手(チョキ)]
本の状態もすごくよかったのですが、何よりもうれしかったのが、クリスマスの記念切手[ぴかぴか(新しい)]が同封されていたこと[exclamation×2]
切手.jpg
イギリスの切手でしょうか。
すごくうれしいサプライズ[プレゼント]です。

機会があれば、またぜひ利用したいです。


オズの魔法使い [文学]

初めて「オズの魔法使い」を読んだ時は、続編があるなんて知りませんでした。
でも「オズ」(原題:Return to OZ)という映画を見て、ドロシーが再びオズの国に行き、新たな冒険をしたことを知りました。

Return to Oz [DVD] [Import]

Return to Oz [DVD] [Import]

  • 出版社/メーカー: Disney
  • メディア: DVD



また、この映画がおもしろくて、一作目よりハマってしまい、本屋さんに行ったら、ハヤカワ文庫[本]から数冊出ていたので、即効買いました。
当時、私はドロシーと同じ12歳[ぴかぴか(新しい)]

「オズの魔法使い」とその続編は他の出版社からも出ていて、いろいろ読み比べたのですが、やはりハヤカワ文庫のシリーズが一番好きでした。
理由は、新井苑子さんの美しいイラスト[ぴかぴか(新しい)]と佐藤高子さんの翻訳。
流れるような文章は一度読みだすと止まらず(もちろん、ストーリー自体の面白さもありますが)、川面に落ちた木の葉のごとく、流されるように読み終えました。
この時、翻訳によってこんなにも作品が左右されるのか、と感心させられました。

「オズ」のシリーズは全部で14冊。
『オズの魔法使い』 The Wonderful Wizard of Oz (1900)
『オズの虹の国』 The Marvelous Land of Oz (1904)
『オズのオズマ姫』 Ozma of Oz (1907)
『オズの不思議な地下の国』 Dorothy and the Wizard in Oz (1908)
『オズへつづく道』 The Road to Oz (1909)
『オズのエメラルドの都』 The Emerald City of Oz (1910)
『オズのつぎはぎ娘』 The Patchwork Girl of Oz (1913)
『オズのチクタク』 Tik-Tak of Oz (1914)
『オズのかかし』 The Scarecrow Of Oz (1915)
『オズのリンキティンク』 Rinkitink in Oz (1916)
『オズの消えたプリンセス』 The Lost Princess of Oz (1917)
『オズのブリキの木樵り』 The Tin Woodman of Oz (1918)
『オズの魔法くらべ』 The Magic of Oz (1919)
『オズのグリンダ』 Glinda of Oz (1920)

しかし最後までたどり着く前に、「オズ」のシリーズを卒業してしまい、文芸作品にどっぷりつかってしまいました。
そして、数年前、しばらく読んでなかったので、古本屋に売りました。
ところが[exclamation×2]

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「カルタゴの女王ダイドー」 マーロウの作品2 [文学]

ウェルギリウスの「アエネイス」でおなじみのディドの物語です。

ウェルギリウス版のあらすじはこちら↓
http://d.hatena.ne.jp/nisuseteuryalus2/20100727/1280171201
http://d.hatena.ne.jp/nisuseteuryalus2/20100730/1280458074
http://d.hatena.ne.jp/nisuseteuryalus2/20100730/1280493850
http://d.hatena.ne.jp/nisuseteuryalus2/20101003/1286105360

ディドが出てくるのは主に1と4の部分です。

カルタゴの女王ダイドー
クリストファー・マーロウ

※登場人物は英語読みで表記させていただきました。
ディド→ダイドー
アエネイス→イーニアス
ユピテル→ジュピター
ユノー→ジュノー
ウェヌス→ヴィーナス
メルクリウス→ヘルメス


ダイドー:不実なイーニアスは生き、誠実なダイドーは死ぬ。
 それゆえ私は冥界への道を選んだのです。
Dido:Live, fales Aeneas! Truest Dido dies;
Sic, sic juvant ire sub umbras.
Act V, Scene 1


舞台は、ジュノーとの不仲を象徴するように、ジュピターとガニメードの戯れるシーンから始まります。
そこへ、ヴィーナスが息子イーニアスが航海中に嵐に遭遇しているので、助けてほしいと懇願しにきます。
しかしジュピターは「これは運命だから」と冷たくあしらいます。
ヴィーナスはジュノーに助けを求め、イーニアスがカルタゴに漂着するように仕向けます。

カルタゴは女王ダイドーが、東アフリカの王・イアルバスから「牛の皮一枚で覆える範囲を与える」と言われ、牛の皮を細く裂き、できるだけ広範囲を覆って得た土地でした。
ジュノーとヴィーナスはイーニアスがこのダイドーと結ばれるよう画策します。
しかし、イアルバスも美しく聡明なダイドーに心を奪われていました。
また、ダイドーの妹アンナはイアルバスを愛していました。

カルタゴに漂着したイーニアスは、ダイドーと出会い、ヴィーナスが遣わしたキューピッドの矢により、愛し合うようになります。
面白くないのはイアルバスです。
彼は、ジュピターに、アンナを捧げるから、ダイドーとイーニアスを引き離すよう祈ります。
聞きいれたジュピターはヘルメスを遣わし、イーニアスにカルタゴを離れるよう言います。

イーニアスが戻ってくることはないと悟ったダイドーは、イーニアスを呪いながら、火を起こし、炎の上でイーニアスの剣で自らの胸を貫きます。

200px-Dido_Cochet_Louvre_ENT2000_10.jpg

ダイドーの死を知ったイアルバスは彼女の後を追って死に、アンナもまたイアルバスを追って死にます。

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「フォースタス博士の悲劇」 マーロウの作品1 [文学]

前回の記事でご紹介した「ファウストの悲劇」の内容を原作に忠実にご紹介したいと思います。

前回の記事↓
http://tarot-bibouroku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-19

ベースはヨーロッパに中世から伝わるファウストの伝説です。
180px-Delacroix_Faust_1.jpg

神学・医学…あらゆる学問を追究してきたフォースタス博士(ファウストのこと。原作の英語の発音に忠実に、あえてこう書きます)はついに好奇心から禁断の学問・魔術に手を染めてしまいます。
彼の中で良い天使と悪い天使の葛藤があるのですが、やはり悪の誘惑には勝てず、ついには悪魔メフィストフィリースを呼びだします。
途中、何度も改心を試みるのですが、大魔王ルシファーとベルゼバブが現れ、擬人化した七つの大罪(傲慢・強欲・嫉妬・憤怒・大食漢・怠惰・色欲)を呼び出し、「地獄にはあらゆる快楽があるぞ」という言葉に負け、悪魔に魂を売り渡す約束をしてしまいます。
24年間という契約期間の間、彼はメフィストフィリースを使い、あらゆる快楽をむさぼります。

…と言ってもこのファウストの場合は、その不思議な力を王や貴族に見せたり、嫌いな人間(悪人とは限らない)を懲らしめたりと、功名心が強いように思います。
例えばドイツ皇帝カール(原作にはCharles書いてありますが、ドイツ読みであえてカールにしました。時代からいくとおそらくカール5世)からはアレキサンダー大王とその恋人に会いたいと言われ、本人たちはとっくに土に返ってますから、そっくりのスピリットを呼び出したり、ヴァンホルト公爵夫人が真冬の1月にブドウを食べたいと言えば、ブドウを出したり…。

もちろん、お約束通り絶世の美女トロイのヘレンを呼び出したりもしましたが。
そして契約の時が近づくにつれ、フォースタス博士の中で絶望、悔恨、恐怖が募っていき、何とか地獄堕ちから逃れようとしますが、最終的には雷鳴の轟く中、地獄へと連れ去らてしまいます。

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シェイクスピア・コード ~錬金術のレシピ!?~ [文学]

シェイクスピアの戯曲は暗号化した錬金術のレシピではないか、という説があります。

shakespear.jpg


具体的に説明する前に、まず、錬金術の工程を簡単に説明します。

錬金術とは、卑金属を金に変える術のこで、プリマ・マテリア(第一質料・卑金属)を分解し、金へと変成させる、というものです。

phosphorus.jpg

錬金術には硫黄・塩・水銀三つの原質火・地・風・水四つの元素が必要とされています。

the-four-elements.jpg
四つの元素(左から、地・水・風・火)

硫黄、塩、水銀.jpg
フラスコの中で混ざり合う三つの原質

これを踏まえて、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」を見てみたいと思います。
midsummer-nights-dream-1.jpg

まず4人の主要人物
ハーミア…ギリシャ神話の神ヘルメスを女性形にしたもの。
 ヘルメスは翼のある靴をはいており、元素の中では風に相当する。
ディミートリアス…ギリシャ神話の大地の女神デメテルに相当する。
 ハーミアの婚約者。元素では土。
ライサンダー…ハーミアの恋人。流動的な性格から水。
ヘレナ…ハーミアの親友でディミートリアスに想いを寄せている。
 情熱的で後先考えずに行動するので火。

そしてパックは活発で変化しやすく、つかみどころがないので水銀。錬金術では媒介役となります。

この主題となる4人の恋人たちが第一質料となります。
そして、誤解やもめごと、さらに水銀(パック)が関わることで、錬金術の分解の過程となります。
そして誤解が解け、もとの鞘に戻ることで変成が完了します。

また、忘れてはいけないのは、作中に出てくる他のカップルです。
こちらは三つの原質です。

王シーシアスとヒッポリタ…硫黄(精神)
ライサンダーとハーミア、ディミートリアスとヘレナ…水銀(魂)
タイテーニアとオベロン…塩(肉体)

詳しいストーリーはぜひ原作をお読みください。

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

  • 作者: シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1971/07
  • メディア: 文庫


Wikipediaでもいいんですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E5%A4%9C%E3%81%AE%E5%A4%A2

また「リア王」では、リア王を第一質料、そして末娘のコーデリアを水銀液に例えた説もあります。
水銀液とは、錬金術で使われる物質で、毒を持っているためにあまり好まれてはいません。しかし本当は「癒しの香油」とも呼ばれていて、貴重なものです。錬金術の最初の段階で抽出され、後ほど第一質料に栄養を与えるために使うと言われています。
この性質から、最初に登場し、しばらく姿を消し、時々出てきては苦言を呈するコーデリアに例えられたようです。


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